「信じらんねぇ! お前がそんな汚い人間だったなんて!」


浩二が手の届く場所にある枕や時計を次々に豊に投げつけていく。


「やめろ! 俺じゃないって!」

「じゃあなんでお前が下着を持ってんだよ!」

「知らないって言ってんだろ!」

「お前、俺に彼女ができて嫉妬したのか?」

「は……?」

「自分は引き続き禁欲生活だもんな。それで嫉妬して、俺の彼女を……!」


浩二の顔が怒りで赤く染まる。


「違う、俺を信じてくれ!」

「誰が……誰がお前なんか信じるかよ! お前とはもう、絶交だ」

浩二が呟いたその瞬間、私のスカートのポケットの中で、スマホがなにかを受信して、震えたのだった。