昼から保健室に行ったと聞き、体調が良くないのかと心配していた。

「体調はどうですか?」

「別に、いつも通り。昨日の画像をタブレットで編集していた。面白いものを観せてやるよ」

柊くんは誇らしげに、ピッと親指を立てて微笑んだ。

わたしは柊くんの自信たっぷりな様子よりも、柊くんが昼からの授業は殆ど保健室に居るという噂が気になった。

「あの、単位は大丈夫なんですか?」

失礼だと思いながら、思いきって聞いてみた。

「教科ごとの許可は取っているし、課題とレポートを提出するのが条件」

それを聞いてホッとした。

「課題、結構な量だけどな。これで、1時間分」

柊さんは鞄からファイルを取り出し、プリント5枚とレポート3枚を見せた。

「うっわーーっ」

びっしりと出された課題。

うんざりする活字の多さに、目がチカチカした。

「わたし、絶対無理です。提出できる気がしない」