潜入調査は無事完了!

俺は校舎を出るまで、何とか気力を保っていた。

潜入時間はおおよそ20分。

フェイクのカメラが見破られないか、園芸部関係者が温室に入ってこないか、潜入した椿と副会長を守りきれるか、緊張感は半端なく不安でたまらなかった。

緊張感は突然切れ、俺は目眩でふらつきガンちゃんに支えられた。

「柊さん!」

椿の声が遠くなり、椿の駆け寄る姿が霞んで見えた。

脆弱な体が疎ましかった。