噂の〝クズ〟に溺れて。



そこまで来て私はやっと思い出した.........



「.........っ、り、理科室、かも、」



先生のノートチェックのために出したノート。



理科室に置いてあるって言われてたのに、
あろうことか、完全に頭から抜けてた私。



「......っ、みんな、ごめんなさい!
す、すぐ取って来るから!」

「あっ、ちょ、羽衣!
理科室はっ──────!」



頭から抜けてたって罪悪感とか、
そういうので頭が真っ白になってた私には。



陽七が言おうとした言葉が、
ちゃんと聞こえていなかった。



この、聞かなかったことが、
このあと後悔することになるなんて。



理科室に慌てて向かっている私は、
知るよしもない..............................