樹「僕取りに行ってくるよ、」














「え、いいよ」














樹「大丈夫、京の様子も見に行きたいし」














「じゃあ、お願いします」














京の様子見に行きたいって言われると














こっちには断る理由がなくなる














多分それが樹くんなりの気遣いなんだろう














そんなことを思っていると














樹くんが戻ってきた














樹「おかゆ温めちゃうね、」














「何から何まですいません、」














樹「いえいえ〜、」














「京、大丈夫だった?」














樹「うん、ぐっすり」














「そっか、良かった」














「はい、どうぞ〜」














温め直したおかゆを持ってきてくれた














「あ~、ありがとう














いただきます。」














樹「召し上がれ〜、」














「ふふ、おいしい」














樹「食欲なくても、














京のおかゆだけは食べるよね」














「京のおかゆは特別だからね〜(笑)」














樹「そうだったね(笑)」














「...嬉しかったんだ、私」














樹「うん」














「私だけのために京がおかゆ作ってくれて」














樹「京が初めておかゆ持ってきた時のこと














思い出すね(笑)」














「うん」














まだ付き合ってもなくて、














まだ名字呼びだった頃のお話














❅❅❅














京「井出さん、何か食べない?」














「いらない、」














京「でも、ここ数日何も食べてないでしょ」














「お腹すいてない、」














京「それでも何か食べないと、」