そんなことをしている間にもチャイムが鳴り、みんなチリヂリになって自分の席に帰ってしまった。
そのままの流れで知らない教師が教室に入ってきて授業を始める。
「あれ…」
人の輪が解消されて見えた先には夕日の姿がない。
モモはどこかへ行く用事があったのだろうかと内心首を傾げた。
1時間目に始まったのは化学の授業で、モモはいそいそと真新しいノートの一ページ目を文字で埋めていく。
真っ白だったノートが字で黒く埋まっていくのは中々に達成感があり、モモはいつの間にか夕日が居なくなったことも忘れるほどに熱中して先生の発言までをもしっかりとノートに書き出していた。
この分野は、モモのずっと読んできた人体解剖学の本を読むにあたって少し教えてもらった記憶があるので難なく理解が出来る内容だ。
覚えなければいけないものが沢山あるが、これらの元素が組み合わさって人体に作用していると考えれば感傷深いものがある。
すぐに終わった板書時間の後、この授業では課題に対する討論の時間が設けられるらしい。
軽く予習として朝日に教えられてはいるが、モモは教科書をペラペラと遡りながらうーんと唸る。
「わあ、モモちゃんすごい、めちゃくちゃ書いてる!
あ、全部シャーペンだけど、もしかして色を使わないのが好きなの?」
「?」
席を移動してモモのノートを覗き込んできた奈子はモモに、同じく板書していた自分のノートを差し出した。
見せられたノートはマーカーや様々な色のボールペンを組み合わせて書かれており可愛らしい印象を受ける。
対してモモのノートはシャーペン一本でまとめられた白黒のシンプルな作りだ。
「わ、可愛い!」
「でしょー!モモちゃんもやってみる?」
そのままの流れで知らない教師が教室に入ってきて授業を始める。
「あれ…」
人の輪が解消されて見えた先には夕日の姿がない。
モモはどこかへ行く用事があったのだろうかと内心首を傾げた。
1時間目に始まったのは化学の授業で、モモはいそいそと真新しいノートの一ページ目を文字で埋めていく。
真っ白だったノートが字で黒く埋まっていくのは中々に達成感があり、モモはいつの間にか夕日が居なくなったことも忘れるほどに熱中して先生の発言までをもしっかりとノートに書き出していた。
この分野は、モモのずっと読んできた人体解剖学の本を読むにあたって少し教えてもらった記憶があるので難なく理解が出来る内容だ。
覚えなければいけないものが沢山あるが、これらの元素が組み合わさって人体に作用していると考えれば感傷深いものがある。
すぐに終わった板書時間の後、この授業では課題に対する討論の時間が設けられるらしい。
軽く予習として朝日に教えられてはいるが、モモは教科書をペラペラと遡りながらうーんと唸る。
「わあ、モモちゃんすごい、めちゃくちゃ書いてる!
あ、全部シャーペンだけど、もしかして色を使わないのが好きなの?」
「?」
席を移動してモモのノートを覗き込んできた奈子はモモに、同じく板書していた自分のノートを差し出した。
見せられたノートはマーカーや様々な色のボールペンを組み合わせて書かれており可愛らしい印象を受ける。
対してモモのノートはシャーペン一本でまとめられた白黒のシンプルな作りだ。
「わ、可愛い!」
「でしょー!モモちゃんもやってみる?」

