その日は倉庫が慌ただしかった。
どうやらもうすぐ期末テストというものがあるらしく、珍しくも春馬が教科書とジッと眺めているのをよく見かける。
よくどこかへ出かけていた春馬だが、最近は倉庫にいることが多く、モモもよく見かけていた。
モモはと言うと、今は幹部室から、というか夕日の傍からポイと朝日の手によって放り出されてしまったのだ。
なんでも、モモが側にいると夕日はモモにつきっきりで構うため勉強などほとんどできなくなるかららしい。
幹部室ではなくとも倉庫の中ならばある程度安全であるため、朝日からは絶対に外へ出るなと注意されている。
しばらくモモは、幹部室からの階段で立ち止まっている自身をチラチラと気にしている様子を見せている下っ端たちをひたすらに眺めていたが、幹部室から教科書を開いたまま出てくる春馬の姿を見つけるとすぐに駆け寄った。
「あれ、モモ…?」
それにしても少し見ない間になんだか疲れてしまっているようで、ストレス対抗ホルモンであるコルチゾールが大量に分泌されているのがわかる。
副腎はまだまだ健康そうなので、わざわざストレスが出ていると伝えて余計なストレスをかけるのも良くない。
モモは背伸びをし、春馬の持つ教科書を覗き込んだ。
モモが覗き込んだそのページは、実験の範囲だったようで振り子が時間差で撮られている写真となんだか複雑な公式が載っている。
「なぁに、これー?」
「んーあぁ…、これは振り子のストロボ写真って言うんだけどね…」
春馬は本当に疲れているようで、視線もほとんど動かすことなくまるで教科書を読み上げているかのようにモモに説明をしてくれている。
どうやらもうすぐ期末テストというものがあるらしく、珍しくも春馬が教科書とジッと眺めているのをよく見かける。
よくどこかへ出かけていた春馬だが、最近は倉庫にいることが多く、モモもよく見かけていた。
モモはと言うと、今は幹部室から、というか夕日の傍からポイと朝日の手によって放り出されてしまったのだ。
なんでも、モモが側にいると夕日はモモにつきっきりで構うため勉強などほとんどできなくなるかららしい。
幹部室ではなくとも倉庫の中ならばある程度安全であるため、朝日からは絶対に外へ出るなと注意されている。
しばらくモモは、幹部室からの階段で立ち止まっている自身をチラチラと気にしている様子を見せている下っ端たちをひたすらに眺めていたが、幹部室から教科書を開いたまま出てくる春馬の姿を見つけるとすぐに駆け寄った。
「あれ、モモ…?」
それにしても少し見ない間になんだか疲れてしまっているようで、ストレス対抗ホルモンであるコルチゾールが大量に分泌されているのがわかる。
副腎はまだまだ健康そうなので、わざわざストレスが出ていると伝えて余計なストレスをかけるのも良くない。
モモは背伸びをし、春馬の持つ教科書を覗き込んだ。
モモが覗き込んだそのページは、実験の範囲だったようで振り子が時間差で撮られている写真となんだか複雑な公式が載っている。
「なぁに、これー?」
「んーあぁ…、これは振り子のストロボ写真って言うんだけどね…」
春馬は本当に疲れているようで、視線もほとんど動かすことなくまるで教科書を読み上げているかのようにモモに説明をしてくれている。

