少女は03番に言われた通りに捕まえられないようにずっと歩き続けている。
暗闇で太陽がまだ出ていないため正確な時間はわからないが、きっと一時間近く歩いているだろう。
かの病院からはどれだけ離れただろうか。
普段部屋でじっとしていることの方が多い少女にとって、感じている疲労はかなりのものに達していた。
それなのにまだ足を動かすことができているのは、初めて見る外に対する興奮が大きかった為だろう。
全てはアドレナリンのお陰である。
「キラキラ……!人いっぱい居る!」
いつの間にか周りの景色も変わっており、シンプルな住宅街からカラフルなネオンが広がる場所になっている。
そこを歩く女性は皆肌を露出しており、明らかに白衣を身につけた少女の姿とはマッチしない。
少女は少々注目の的になっていたのだが、当人には自覚もなにもないため見られていることにも気が付かなかった。
「拾ってくれるひとを探せ…」
2603番がそう言っていたような気がする。
少女はとりあえずとそこを歩いている人の腕を掴み声をかけた。
チャラチャラとした格好をした男は、少女の姿をギョッとした目で見る。
「ねえねえ拾ってー」
「は!?なんだコイツ!」
「あうっ」
突き飛ばされた。
なんなんだとその人はもう振り返らずに早足で少女の元を立ち去っていく。
暗闇で太陽がまだ出ていないため正確な時間はわからないが、きっと一時間近く歩いているだろう。
かの病院からはどれだけ離れただろうか。
普段部屋でじっとしていることの方が多い少女にとって、感じている疲労はかなりのものに達していた。
それなのにまだ足を動かすことができているのは、初めて見る外に対する興奮が大きかった為だろう。
全てはアドレナリンのお陰である。
「キラキラ……!人いっぱい居る!」
いつの間にか周りの景色も変わっており、シンプルな住宅街からカラフルなネオンが広がる場所になっている。
そこを歩く女性は皆肌を露出しており、明らかに白衣を身につけた少女の姿とはマッチしない。
少女は少々注目の的になっていたのだが、当人には自覚もなにもないため見られていることにも気が付かなかった。
「拾ってくれるひとを探せ…」
2603番がそう言っていたような気がする。
少女はとりあえずとそこを歩いている人の腕を掴み声をかけた。
チャラチャラとした格好をした男は、少女の姿をギョッとした目で見る。
「ねえねえ拾ってー」
「は!?なんだコイツ!」
「あうっ」
突き飛ばされた。
なんなんだとその人はもう振り返らずに早足で少女の元を立ち去っていく。