夕日が連れ帰ってきた、モモのスウェットを身につけた女にメンバー達はまた驚いた。

今回はいきなり上には登らずに下っ端たちも興味津々に集まってきていた。

「…また拾ってきたのか?」

「違う…。
コイツをレイプしてたヤツが“青鷺”んとこの奴らしい」

それは…、とメンバーの女を見る目が可哀想という同情に溢れた。
下っ端たちもレイプと聞くと納得したような表情で無駄に囲んで怖がらせるのは辞めようと、元々いたあちこちに散らばる。

「ちょっと夕日!そんな現場モモに見せたっていうの?!」
「?」
「モモは見てないよ…。
少し離れたところで待たせてた」

なにそれお前いつからそんないい男になったてたの?と春馬は愕然としている。
これほどまでに長時間の間女の買い物に付き合うことも、凄惨な現場を見せないという配慮も、今までの夕日を知っていたら信じられないことであったのだ。

朝日はしばらく女を倉庫に入れるのかを考え、女の格好をジッと眺めた。

上半身はモモのスウェットで何とか隠れているが、この辺の女らしい短いスカートはレイプされてかかなり汚れている。

「あの…知ってること、なんでも話すので…、とりあえずシャワー貸して頂けませんか?」

女のその訴えは直ぐに承認された。
夕日が見たところあの男はコンドームなど付けておらず、直に入れていた。きっとまだ腟内には精液が残っており気持ちが悪いのだろう。

朝日は一人の下っ端の肩を叩くと、自分達を見上げ目を輝かせる下っ端に声をかける。

「悪い、コンビニ行って女性用の下着を買ってきてくれないか?」

「は、はいっ!」

どちらにせよ女性がシャワーを終わらせ出てくるまでは完全に暇を持て余すことになる。

それぞれが自由に下っ端たちと交流を持つ中、モモはバイクを弄っている男たちに近付いていった。

「何してるのー?」

「え、モモさんっ?!」
「バイク弄ってるんスよ!」
「ここ捻ったらいい音がなるんです!」

同じ目線までしゃがみこんでバイクを見ているモモに、バイクをよく知っているらしい一人の下っ端がモモに向けて、あの種類のバイクはスピードがよく出るだとかこっちの種類のバイクは安定性が段違いだとか解説をしていく。