三人の攻防戦は長々と続く。
ただ、見ていて飽きないのは、先程まで有効だった手立てが次の瞬間には簡単に流されるようになっており、基本的な身体能力やセンスだけでなく、応用力が問われる戦いへと進化していった。
山積みになった近くの瓦礫の上からヒョイと飛び降り、勢いのついたまま攻撃してくるのかと思えば、近距離で煽るようなギリギリの攻撃をして、攻撃を流す。
緩急のついた次の行動が分かりにくい戦い方をする。
その攻撃手段を理解した有栖は思わず口角を上げてしまいそうになる。
「莉汰!」
莉汰、と呼ばれた少年が、もう片方の少年に合図を送った。
すると、先程まで瓦礫の合間にいたはずの少年は瓦礫山の頂上にいた。
「え?」
予想もしていない動きをされ、有栖は一瞬動きが止まりかけた。
しかし、その作戦にいち早く気づき最もいいポジションへ、最速で動く。
今度は二人が予想しなかった動きをされたことにより、二人の動きが鈍った。
「君さ、割と動きが大きいから視界に入るんだよね〜。なんか、大きく振りかぶってるみたいな動きするから」
耳元でそう囁かれ、背筋がぞくりとする。
それは、強さだけでなく、なんでも知っているような口ぶりに対しての緊張だったのかもしれない。
「身体のコンディションが良かったら、もうちょっとよかったかもね?」
と言って、有栖は莉汰が蹴ろうとした右足を片手で受け止めて、足首に近い部分に触れる。
触れられた瞬間に鈍い痛みが走る。
この怪我は数日前に修にやられたモノである。
単なる不注意であったし、不覚であった。だから、これほどまでに酷いのだ。
そして、この時に雷音を裏切るということを兄、莉渡と決めたのだ。
「アンタも終わりだよ」
降参すると思いきや、莉汰は今度は思い切り有栖の胸ぐらを掴んだ。
しかし、有栖は器用に胸ぐらを掴まれた手を引き、自分の位置と莉汰の位置を変えた。
そのことにより、不意打ちを狙っていた莉渡の攻撃が莉汰に当たりそうになった。
が、
パシンッ
莉渡の攻撃を手で直接受け止めた。
「っつ〜………!流石にまろにもらいに行くのは良くなかった!」
しゃがんで痛みに悶えているのかと思っていた二人であったが、その予想もまた外れ、二人の足を下から払転ばせた。
二人は呆気に取られ、硬い灰色のコンクリートの上に寝かせられた。
「私の勝ち、で、いいよね?」
三日月のように綺麗な子を描いた口角が妖艶に見えた。
「ま、まいりました………」
思わず二人の口からはそんな言葉が出た。
有栖には誰一人として今回も敵わなかった。
ただ、見ていて飽きないのは、先程まで有効だった手立てが次の瞬間には簡単に流されるようになっており、基本的な身体能力やセンスだけでなく、応用力が問われる戦いへと進化していった。
山積みになった近くの瓦礫の上からヒョイと飛び降り、勢いのついたまま攻撃してくるのかと思えば、近距離で煽るようなギリギリの攻撃をして、攻撃を流す。
緩急のついた次の行動が分かりにくい戦い方をする。
その攻撃手段を理解した有栖は思わず口角を上げてしまいそうになる。
「莉汰!」
莉汰、と呼ばれた少年が、もう片方の少年に合図を送った。
すると、先程まで瓦礫の合間にいたはずの少年は瓦礫山の頂上にいた。
「え?」
予想もしていない動きをされ、有栖は一瞬動きが止まりかけた。
しかし、その作戦にいち早く気づき最もいいポジションへ、最速で動く。
今度は二人が予想しなかった動きをされたことにより、二人の動きが鈍った。
「君さ、割と動きが大きいから視界に入るんだよね〜。なんか、大きく振りかぶってるみたいな動きするから」
耳元でそう囁かれ、背筋がぞくりとする。
それは、強さだけでなく、なんでも知っているような口ぶりに対しての緊張だったのかもしれない。
「身体のコンディションが良かったら、もうちょっとよかったかもね?」
と言って、有栖は莉汰が蹴ろうとした右足を片手で受け止めて、足首に近い部分に触れる。
触れられた瞬間に鈍い痛みが走る。
この怪我は数日前に修にやられたモノである。
単なる不注意であったし、不覚であった。だから、これほどまでに酷いのだ。
そして、この時に雷音を裏切るということを兄、莉渡と決めたのだ。
「アンタも終わりだよ」
降参すると思いきや、莉汰は今度は思い切り有栖の胸ぐらを掴んだ。
しかし、有栖は器用に胸ぐらを掴まれた手を引き、自分の位置と莉汰の位置を変えた。
そのことにより、不意打ちを狙っていた莉渡の攻撃が莉汰に当たりそうになった。
が、
パシンッ
莉渡の攻撃を手で直接受け止めた。
「っつ〜………!流石にまろにもらいに行くのは良くなかった!」
しゃがんで痛みに悶えているのかと思っていた二人であったが、その予想もまた外れ、二人の足を下から払転ばせた。
二人は呆気に取られ、硬い灰色のコンクリートの上に寝かせられた。
「私の勝ち、で、いいよね?」
三日月のように綺麗な子を描いた口角が妖艶に見えた。
「ま、まいりました………」
思わず二人の口からはそんな言葉が出た。
有栖には誰一人として今回も敵わなかった。

