最強ガールも恋愛だけには最弱なのです!!

 2対1、いくら戦い慣れている有栖といえども、連携の良さには少々手こずってしまう。
 しかし、時間が経つごとに有栖の驚くほどよい学者能力と適正能力が発揮されていく。

 そのことに、戦っていた二人は驚いていた。
「君たち、このチームにいるのもったいないよ?私のところにくるのはどう?」
品定めをするような見方をして、唐突に有栖は言った。
その言葉に少なからず動揺した二人であったけれど、どうせ、目的は倒すこと、そう考えて戦いに専念した。

「なるほど……、腕前もなかなか。もしかしなくとも、君たちはここのトップのあの人より強いんじゃないの?」
 その言葉に動きが鈍る。
「動揺したね?理解してるってことでしょ?その事実を。なのに、どうして、ここに止まるの?」
 この業界で輝く人を五万と見てきた有栖だ。その人の価値や考えていることは大体予想できる。しかし、彼らがやっていることは、まったくもって見当がつかない。
 普通に考えたら、自分たちの力までのし上がってやろうと考えるはずなのに。
「ふっ」
 二人が同じタイミングで、不敵に笑った。
 それと同時にパサリとフードが落ちる。
 片方の少年は少し長めの茶髪を緩く一つにまとめ上げている。どこにでもある平凡な髪色だから、明らかに髪質が違う。月明かりに照らされて、キラキラと美しく光るその髪は女である有栖すら、心底羨ましく感じる。
 そして、驚くことに彼は左目が青、右目が赤のオッドアイの所持者であった。
 もう一方の少年は、綺麗に揃えられた髪がふわふわと揺れ、先ほどの少年よりも少しだけクセのある髪質であるが、色は同じ。
 また、彼も瞳が左目が赤、右目が青とオッドアイであった。
 二人とも美しい少年だった。
「そんなの、決まってるじゃん。俺たちのケンカでどこまでのしあがれるかよりも、俺たちの作戦でどこまでのし上がれるかの方が断然楽しいでしょ?」
 有栖は思わず声を上げて笑いたくなった。
 『イかれている』心の底からそう思った。
 
 二人の少年の思考回路はぶっ飛びすぎている。

「君たち二人、本当に面白いね!ねえ、私が勝ったら、私のチームに入らない?退屈はさせないから」
 これほどまでに誰かが欲しいと思ったことがなかった有栖にとって、二人は新しい刺激だった。

「じゃあ、ちゃんと俺たちのこと倒せたらね?」
2対1、男対女。いまは、そんなことどつだっていい。
「上等!」
 もとから、性別も人数も有栖にとってはさほど気にすることではなかった。

 ここからが、本当の宴だ。