猛虎の襲撃から、逃れられません!(加筆修正中)


「雫はしたいの?」
「っ……」

先に仕掛けて来たのは雫だかんな。

「じゃあ俺と、してもいいって思ったんだ?」
「……虎太くんはしたくないの?」
「したいに決まってんじゃん。付き合う前からずっと思ってるよ」
「っっ」

攻撃態勢を緩めたら、一気に形勢逆転するのは分かり切ってることだろ。

「現役男子高生の性欲なめんなよ」
「っっ……もうっ」

自分で口を開いたことなのに。
覚悟ができてなかったのか。
恥ずかしさのあまりに、両手で顔を覆ってしまった。

そんな彼女が可愛くて、そっと抱きしめる。

「焦んなくてもいいから」

雫を抱きたい気持ちはあるけれど。
彼女を無理強いさせてまで、自分の欲を満たしたいとは思わない。

そりゃあ、1日でも早いに越したことないけど。
今はこんな風に、俺に愛情を示してくれるだけで十分。

優しく頭を撫でていると、ゆっくりと顔を持ち上げた彼女と視線が交わる。

「今でさえ、こうして会うのが大変なのに。……大学生になったら、きっともっとすれ違うよ」
「……そうかもしんないけど」
「可愛くて、綺麗な子がいっぱいいる日常に慣れたら……きっと、私のことなんてどうでもよく思えるように「なんねーよっ、なるわけないじゃんっ」
「……わかんないよ」
「おもクソかわいい嫉妬っすね」
「っ…」

俺が内部進学すると決め、当然のように体育学部武道学科に志望すると思った雫。
だけど俺は体育学部ではなく、教育学部に進学すること決めた。

既に内定というか。
特別な理由がない限り、ほぼ合格確定のような状態で。
あとは、12月の合格発表を待つだけなんだけど。

『教育学部』を志望してることを伝えた途端に、雫は不安を口にするようになった。
野獣だらけのような武道学科ではないのが、お気に召さないようだ。