猛虎の襲撃から、逃れられません!(加筆修正中)


虎太くんの部屋は2階の突き当りにある。
男の子というより、アスリート向けな感じの部屋で、腹筋ローラーやプッシュアップバーが置いてある。

「次のバイトの休みっていつ?」
「ちょっと待ってね」

バッグから手帳を取り出し、確認する。

「火曜日が店休日だから、火曜だね」
「じゃあ、火曜の19時半に駅で待ち合わせで」
「……分かった」

オリンピック前で調整期間に入った彼。
部活でも体重や筋力のコントロールを事細かくチェックしているのだとか。

「そう言えば、一斉テストの結果どうだったの?」

白修館は長期休み明け(学期ごと)に一斉テストがある。
卒業してまだ2カ月なのに、遠い昔のことみたい。

「見ます?」
「見る!!」
「すっげぇ、嬉しそうな顔」
「だって、知りたいもん」

1月に行われた一斉テストや期末テストの結果は、前に見せて貰ったけれど。
結構勉強もできる人なんだと、その時に初めて知った。

「あっ、3位だ」
「銅メダルっすね」
「凄いじゃない」
「先輩はずっと金メダルだったじゃないですか」
「私は総合特進だったからね、それを目指すのが当たり前というか。虎太くんは空手もしながらなんだから、凄いと思うよ」
「そうなんすかね?それだったら、弟の匠刀はもっと凄いっすよ」
「へ?」
「普通科の理系で1位ですし、1年の普通科全体でも1位だったみたいっす」
「えぇーっ?!」
「あいつは昔から何でも器用っつーか。モモちゃん一筋全力投球みたいな奴なんで」
「モモちゃん?」
「あ、弟の好きな子。幼馴染の子なんすけど、10年以上片想いっすよ」
「えぇ、凄っ…」