猛虎の襲撃から、逃れられません!(加筆修正中)


体にコンプレックスを抱えている雫は、園子から入学式に『友達になって』と声をかけられた。

園子は、見た目は小柄で可愛らしいのにサバサバとしている性格だから、女子からも男子からも好かれる。
けれど、諸刃の剣のように、『男に媚びを売ってる』『その気にさせた癖に、ガードが堅い』などと勝手なイメージをもたれるらしく。

好かれる以上に傷付けられることが多いという。

入学式前に行われた入学説明会の時から、雫のことが気になっていたらしい。
自分から誰にも声をかけずに、必死に説明を聞いている姿に、『あ~、やっと見つけた』と思ったらしい。



12時半を過ぎると、虎太くんからメッセージが送られてきた。
お昼休みに入った証だ。

「ホントにマメな彼氏だね」
「……そうなのかな」
「そうだよ」

ナポリタンをフォークに絡ませ口に運ぶ園子は、彼氏へ嬉しそうに返信を打っている雫を温かく見守る。

初恋の相手で、初彼だと聞いて、すっかり雫の虜になってしまったのだ。

雫は自分は非モテ女子だと思い込んでいるが、実は長身で脚の長い雫は、ハリウッド女優のようなしなやかで美しさを放つ美貌が、一際目を惹いているのだ。

ジロジロと白い眼で見られていると思い込んでいるが、それは決して手に入らないような羨望の眼差しだったのだ。

芸能人が放つオーラのようなもの。
周りを惹きつけるそれをいち早く見抜いたのは、ちとせと咲良。
そして、虎太郎だった。

「デートのお誘い?」
「ううん。……航空券が取れたっていう連絡」
「彼と海外旅行にでも行くの?」
「………旅行とは違うんだけど」