12上の御曹司と女子高生は愛を育めない



「まだ演技の必要が出たのなら、他の人に頼んでくれませんか?
私は三十路お坊ちゃまのオモチャじゃ無いんです」

「28だって言ってるのにまだ覚えられないのか」

「16の私からすればその辺の年齢は全ておじさんですよ」


流石にその言葉は嫌だったのだろう、頬が引きつっている。


「繰り返しますがあのお芝居に付き合ってそれで終わりになったはずです。
高校生と話したいなら他を当たって下さい。光生さんならよりどりみどりでしょ」


スープを飲み終えてからそういうと、向こうは腕を組んでじっとこちらを見ている。
もの凄く居心地が悪いのですが。


「じゃぁ週末どこかでかけるか。
泊まりは無理だと海外は無しになるから、あぁ、遊園地か動物園でも行くか?子供は好きだろう?」

「どっから突っ込んで良いかわかりませんが、とりあえす全部拒否で」


じゃぁって何だ。
私の答えにムッとしているようだが、なんでこの人こんなに子供っぽいのだろう。
28ってもっと大人じゃないの?
金持ってる分甘やかされて心が成長していないのだろうか。
イケメンのはずなのに外見以外全て残念すぎる。


「あと今この場で着信拒否外せ、不便だ。
または毎日学校帰り車に乗せられるのが良いならそれでも良いが」

「身勝手な二択を作られても迷惑です」


疲れた。
牛肉の何とかという説明を聞いて確かに美味しいけれど、この人と話していてあまりの身勝手さに疲れてきた。
そもそも何で良いなりになら無ければならないのか。

私はナイフとフォークをお皿の上にハの字になるように置く。
食事が終わっているときはナイフとフォークを揃えて皿の横に置くが、途中の場合はハの字に置く。
以前漫画でフレンチの食事風景を見ていたことがこんなところで役立つなんて。