遥くんと並んで歩く。





「こうやって2人で帰るの、めっちゃ久しぶりじゃない?」


「確かに!」



小学生の時は一緒に帰ってたけど。




中学は違ったし、高校もこころちゃんか、優花ちゃんか、海斗くんがいたからなぁ。





その時、公園を見つける。




「あ、この公園でさ、私が泣き喚いてたの覚えてる?」





……小学2年生の時。




お母さんとくだらないことで喧嘩して、



思いつきで家出して……。



それを偶然遥くんに見つけられた。





「理由聞いても、教えてくんなかったから」




「なんか、恥ずかしくて……ふふっ。」





その時、遥くんが私の腕を掴んだ。




「ブランコ。……誰もいないから行こ」




「……えぇっ」




私はブランコに連れてかれて、








思いっきり座った。






「でもね、遥くんがそこで帰ろうって言ってくれなかったら、私、一生帰らなかったかも。」




「一生って……ふふ」




……た、確かに一生は言いすぎた……?





「ありがとうっ」




「いいえ、役に立てたならいいんだけど」



……あ。




「あっ、わ、私妹と約束してるから帰るね!」





……わ、忘れてたっ……。






そこから、慌てて家に向かって走った。