「あっ、あっ……あっ」
ミアは肉付きの良い頬を紅く染め、豊満な胸を高鳴らせていた。
何か言おうとするけれど金魚のように口をぱくぱくさせるのが精一杯、緊張で言葉にならない。
「残念だが、君は全てにおいてマリアに劣っている。人としても、そして——」
形の整った鼻先は互いの息が掛かるほどに近い。
「一人の女としてもだ」
「なっ……!」
見下すように冷たく一瞥したあと、ジルベルトの吐息と指先がすっとミアから離れた。
男の背中が遠ざかるのを見て緊張が解けたのか、力が抜けたミアは腰からへなへなと崩れ落ちた。
入口の扉に向かうジルベルトは、すれ違いざまに店主に言い放つ。
「マリアは俺がもらう。お前が言う役立たずの厄介者を引き取るのだ。それにマリアをクビだとも言ったのだから、文句は無いな?」
「くぅ……っ!」

