これ以上開かぬほどに目を見開いて、二つの影を凝視した。
会話までは聞こえぬが、ふたりが何をしているのかはリズロッテがいる場所からもよく見える。
立ち上がった皇太子が逞しい腕を伸ばして身をかがめ、女の頬に指先をふれたかと思うと。まるで甘い言葉でも囁くように女の頬にくちづけたのだ。
————なっ?!
リズロッテには俄かに信じがたい光景だった。
女嫌いの冷酷皇太子が下女に授けているという寵愛を目の当たりにしたのだから。
会話までは聞こえぬが、ふたりが何をしているのかはリズロッテがいる場所からもよく見える。
立ち上がった皇太子が逞しい腕を伸ばして身をかがめ、女の頬に指先をふれたかと思うと。まるで甘い言葉でも囁くように女の頬にくちづけたのだ。
————なっ?!
リズロッテには俄かに信じがたい光景だった。
女嫌いの冷酷皇太子が下女に授けているという寵愛を目の当たりにしたのだから。

