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「まあ〜っ! これはこれは、ジルベルト殿下!! 今日の善き日にお越しいただけると伺いましてから、我らブラウン商会一同、首を蛇のように長〜くして……あらいやだ、ヘビ?……おほほ。とにかく、お待ち申し上げておりました」
双扉を潜った先にある玄関ホールの奥から、大小二つの玉葱を重ねたような形の髪型をした女性が現れた。壮年の女性らしく恰幅のいい腰元をゆさゆさと揺らしている。
彼女の後ろには、蝶の翅ような形の大きなフリルを肩に縫い付けた、色とりどりのお仕着せ姿の若い女性たちが満面の笑顔を浮かべて整然と並んでいた。
そこへ、切羽詰まった様子のジルベルトが飛び入ってくる。
「フェンリルッ! 氷嚢はあるか?!」
マリアを横抱きに抱えたジルベルトの声が玄関ホールに響く。何事かと、その場にいた者たちが総勢で目を剥いた。
「そこの階段で転んだのだ……! マリア、足を見てみよう。その椅子に座って」
「まあ〜っ! これはこれは、ジルベルト殿下!! 今日の善き日にお越しいただけると伺いましてから、我らブラウン商会一同、首を蛇のように長〜くして……あらいやだ、ヘビ?……おほほ。とにかく、お待ち申し上げておりました」
双扉を潜った先にある玄関ホールの奥から、大小二つの玉葱を重ねたような形の髪型をした女性が現れた。壮年の女性らしく恰幅のいい腰元をゆさゆさと揺らしている。
彼女の後ろには、蝶の翅ような形の大きなフリルを肩に縫い付けた、色とりどりのお仕着せ姿の若い女性たちが満面の笑顔を浮かべて整然と並んでいた。
そこへ、切羽詰まった様子のジルベルトが飛び入ってくる。
「フェンリルッ! 氷嚢はあるか?!」
マリアを横抱きに抱えたジルベルトの声が玄関ホールに響く。何事かと、その場にいた者たちが総勢で目を剥いた。
「そこの階段で転んだのだ……! マリア、足を見てみよう。その椅子に座って」

