お昼。チセと高瀬君と生徒会長はいつものように中庭で昼食を食べていた。チセは黒髪のショートヘア。前髪を垂らしていた。
 「あのさあ」
 と、生徒会長。
 「お前らに頼みたいことがあるんだ」
 高瀬君とチセは食事をとめた。
 「話って」
 と、高瀬君。
 生徒会長は深刻な顔をした。
 「ここじゃあ、なんだから、放課後、旧校舎の前に来てほしい」
 「旧校舎あ」
 と、高瀬君。
 「その前で話するんだ」
 と、チセがか細い声でいった。
 「いや」
 と、生徒会長。
 「旧校舎には、生徒会長だけが入れる部屋があるんだ」
 と、生徒会長。
 「旧校舎に秘密の部屋があああああ!!!!」
 と高瀬君。
 「誰もそんなこと言ってないよ。生徒会長だけが入れる部屋って言ってるんだ」
 と、チセは小声で言った。
 「そう生徒会長だけが入れる秘密の部屋が!」
 と、生徒会長はガッツポーズした。
 「生徒会長だけが入れる秘密の部屋が!」
 と言って高瀬君もガッツポーズした。
 生徒会長はガッツポーズをやめた。生徒会長は目をつむって、息をはいた。
 「とにかく、放課後、旧校舎の前だ」
 「うん」
 と、高瀬君。
 「わくわくするなあ」
 と、高瀬君。
 チセは食事に戻った。