ワイルドストロベリーと書かれたピンク色のネオン。
 クラブ・ワイルドストロベリー、明るくきれいな店内。おしゃれだ。
 ミホはいつものように、踊っていた。すると明らかにその場に似つかわしくないものがホールに入ってきた。白髪の長髪を束ねていて、和服を着ている。白いひげをはやしている。老人だ。弱い60は越えていよう。しかし老人はアクティブにのっていた。
 「なあに、あのおじいちゃん。超やばいんだけど」
 と、ギャル。金髪や茶髪に染めたギャルのグループがきゃあきゃあいっている。
 そのおじいさんはなんとミホのとこに来た。
 え、とミホ。
 「ねえ、彼女お、僕と一緒に踊らないか」
 ミホは思わず笑った。
 「いいけど」
 老人はとてものりがよかった。
 「おじいちゃん、すごおい」
 と、ミホ。
 「ねえ、すごくない?」
 と、ギャルのグループ。ギャルのグループはダンスをやめ、ミホと老人のとこへ近づいた。
 「あのう」
 と、金髪のギャルが言った。
 老人とミホは踊りながら、金髪のギャルを見た。
 「なんだい?」
 と、老人。
 「写メってもいいですか?」
 と、金髪ギャル。
 「いいぜ。ただし、彼女にも聞きな」
 と、老人。
 金髪ギャルはミホを見た。
 「いいよ」
 と、ミホ。金髪ギャルは微笑んだ。ギャルたちは老人とミホを写メった。
 「おじいちゃん、私たちも一緒に踊っていい?」
 と、金髪のギャル。
 「おお、華やかだなあ、まあ、この()に聞いてよ」
 と、老人はミホに向いた。
 「いいですよ」
 「ほんと」
 「ええ」
 「ありがとう」
 と、ギャル。ギャルは踊りだした。青春の香りがした。
 「へい、こねこちゃんたち、名前は?」
 と、老人。
 「私、さき」
 と、金髪のギャルが答えた。背が高い。
 「私い、あやみ」
 と、明るい茶髪に髪を染めたギャル。
 「わたし、さくら」
 と、黒髪ロングで後ろで髪を束ねている女子がいった。
 「わたし、ここな」
 と、長い髪を巻いた女の子がいった。
 「へえ」
 と、老人。老人はミホを見た。
 「君は?」
 ミホは笑った。
 「ミホ」
 「ほお」
 「ねえ、おじちゃんは?」
 と、ミホがきいた。
 「僕は永井清三郎っていうんだ」
 「え、清三郎、なんかかわいい」
 と、金髪のさきがいった。
 「うん、かわいい」
 と、茶髪のあやみ。
 「かわいい」
 と、長い髪を巻いたのここな。
 「きゃっわいい」
 と、黒髪ロングのさくら。
 「おじいちゃん、かわいい」
 と、ここな。
 ミホ、ギャルたち、老人は踊り続けた。
 「はあ、一休みしなあい」
 と、さき。
 「うん賛成」
 と、ギャル。
 「なんだ、もうばてたのか」
 と、清三郎。
 「ええええええ、おじいちゃん、すっごおおおいタフうううう」
 「はあ、最近の若いもんは」
 「ははは」
 と、ミホ。
 清三郎は踊るのをやめた。ミホとギャルも踊るのをやめた。
 「いいだろう。なんかおごってやろうか」
 「え、ほんとお」
 と、サキ。
 「わあい」
 と、あやみ。
 老人とギャルたち、ミホはダンスホールを後にした。