○文化祭リハーサル体育館(文化祭前日)
吹奏楽部が舞台に楽器をセッティングする。フルートの杏奈も自分の位置にスタンバイ。楽譜を用意し、指揮者を見る。全員の準備が整いシンとした体育館のひとつの扉が開き、全員の視線がそちらへ。
一瞬にして体育館全体がザワつく。
生徒会長である奏天が入ってきたのだ。
吹奏楽部顧問「大和くん何かありましたか?」
奏天「いや、少し見学をさせてもらいます。すみません。続けて下さい」
顧問「……」
続けてくれと言われても、生徒達の関心は奏天に向けられているのだ。奏天は目立たないようにと思って入口付近の扉近くにいるのだろうが、壁にもたれて腕を組んでいるだけで目立つのだ。
顧問「始めるぞ」
生徒達「はい」
そして、リハーサルが始まる。女子達はめったにない奏天の出現に浮き足立っている。杏奈だけが全く興味もなく真剣なのだが、なぜか奏天の視線は杏奈に突き刺さる。
杏奈「……」
(視線を感じるのはなぜ?止めてほしい)
そこに更に生徒会メンバーがやって来た。もう、リハーサルどころじゃない。
何度か演奏を試みるが、音がバラバラだ。
顧問「すまないが、用事がないならリハーサルにならないから、出てくれないか?」
顧問が生徒会メンバーを体育館から追い払ってなんとかリハーサルが続けられたが、体育館には疑問だけが残る。吹奏楽部のリハーサルだけが、生徒会メンバーの出現で時間通りに終わらなかった。
吹奏楽部が舞台に楽器をセッティングする。フルートの杏奈も自分の位置にスタンバイ。楽譜を用意し、指揮者を見る。全員の準備が整いシンとした体育館のひとつの扉が開き、全員の視線がそちらへ。
一瞬にして体育館全体がザワつく。
生徒会長である奏天が入ってきたのだ。
吹奏楽部顧問「大和くん何かありましたか?」
奏天「いや、少し見学をさせてもらいます。すみません。続けて下さい」
顧問「……」
続けてくれと言われても、生徒達の関心は奏天に向けられているのだ。奏天は目立たないようにと思って入口付近の扉近くにいるのだろうが、壁にもたれて腕を組んでいるだけで目立つのだ。
顧問「始めるぞ」
生徒達「はい」
そして、リハーサルが始まる。女子達はめったにない奏天の出現に浮き足立っている。杏奈だけが全く興味もなく真剣なのだが、なぜか奏天の視線は杏奈に突き刺さる。
杏奈「……」
(視線を感じるのはなぜ?止めてほしい)
そこに更に生徒会メンバーがやって来た。もう、リハーサルどころじゃない。
何度か演奏を試みるが、音がバラバラだ。
顧問「すまないが、用事がないならリハーサルにならないから、出てくれないか?」
顧問が生徒会メンバーを体育館から追い払ってなんとかリハーサルが続けられたが、体育館には疑問だけが残る。吹奏楽部のリハーサルだけが、生徒会メンバーの出現で時間通りに終わらなかった。