報われたい独占欲は、狂気のソレ




「だからシてないよ! 浮気相手がいても良いなんて、そんなバカな状態で結婚なんてできるわけないじゃん!! 気持ち悪い! もうヤだ!! もう、その女と結婚すれば!?」

「はあ? アッチはあくまで遊びだって! つーか、凪こそ、そいつと一緒になりたいから言ってんだろ!?」

「そんなワケないじゃん、バカじゃないの!!」


 わいわいと楽しく食事をしている人が多いにも関わらず怒鳴り合う私達。私達の声を聞き、次第にお店の静けさが増していく。喧嘩している私達を何とかしようと、「あの、お客様? 他のお客様のご迷惑になりますので……」と、女性のスタッフが駆け寄ってきた。


 最後の最後で迷惑をかけてしまった。
 ――――もう、ここのファミレスには来れない。


 悟に『今までありがとう、楽しかった。私の家の合鍵返してくれる?』と伝えると、悟は不満そうな顔をしながら財布から私の家の合鍵を取り出し、私に差し出してきた。合鍵を受け取りテーブルの上に置いてある伝票を手に取る。悟の分の飲み代も一緒に支払い、逃げるように店内を後にした。


 ムカツク、ムカツクムカツクムカツク!!!


 一番ムカツクのは、こんな風にしか話し合いができなかった自分にムカツク。


 もっとちゃんと、悟の言葉を聞くつもりだった。だけど、もう遅い。


 ―――――もう戻れない。