報われたい独占欲は、狂気のソレ



 仕事の休憩時間、うどん屋でお昼を食べていた私の元に、黒髪で少し緩めのパーマが掛かった、カッコイイ顔をした男の人が近寄ってきた。


 私の座席の横に腰掛けたとおもいきや、


「川口さんだよね? キミのカレシってこの人だよね?」


 そう問いかけるなり、突然自分のスマホを差し出し一枚の写メを見せてきた。


 ――――カレシの(さとる)似の男が小柄で茶髪で、髪の毛が肩までの女性と腕を組んでいた。



 でも私は見逃さなかった。


 この男の口元が、ニヤリと上がっていたことを。