離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



ザラは柔和に弧を描く青い瞳が懐かしく、胸がほっと和んでしまった。馴染むとでもいうのか。


そういえば、エドワードとこんなに長いこと会わなかったことも今までなかったのかもしれない。ザラの実家に、エドワードは3日と開けずに現れていたからだ。


「ザラにめっぽう甘い男、好きでしょ?」

「そなたは口を開けば重いことしか言わんの」


ザラが急に砂を噛んだ顔をすれば、エドワードが嬉しそうにクスクス笑う。ザラにあしらわれるのもエドワードの好きな遊びの一つなのだ。


「エドワード・偽名・アンドリュー?」


階段を上りながら、ザラはエドワードの手をぎゅっと握り返してマスクで隠れた顔を見上げた。

国王エドワードは新聞で騒がれ続けている。エドワードが王都で何をする気なのか気になっていた。


「ご活躍は新聞で見ている。何をする気じゃ?」