離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



ジェニットが口元に手を当てて、良い値段で売れた指輪を思い出した。ザラにべったりべたべたしているアンドリューがあの指輪の主なのだろうとジェニットは察す。


売りましたと報告はできないので、心の中で深く頭を下げておいた。


ジェニットはせめてものお礼にと、おもてなしに力を注ぐことに決めた。即断即決、即行動!のジェニットは隣のルドルフにとっておきの華々しい笑顔を見せた。


「ルドルフ様、私が誠心誠意、おもてなしいたしますね!」

「ジェニット嬢が……自ら?」


ジェニットの善意の塊笑顔にルドルフは顔を赤くしてしまっていた。ジェニットは深い意味もなかったのだが、ルドルフの初心い反応に釣られて、頬がぽっと熱くなった。


(え、ルドルフ様って凛々しくてお可愛らしい)