離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



ザラはジェニットに領民の女性たちを集めた会合を催させた。

15人ほど集まった女性たちが並んで椅子に座る前に、ザラが堂々と仁王立ちした。


「今日から商品開発を行うぞ」

「商品開発ですか?」


最前列に座ったジェニットのグリーンの瞳がきょとんと丸くなる。言葉がなくても顔だけで意思表示できそうなわかりやすさがある。


ザラは軽く頷いた。


「ジェニット、モミ葉はそのままでは売りにくい。あまりに独特な味がするからじゃ。好みが激しくなり、保存もきかん」

「ハミルトン領民はみんな大好きなんですけど……」

「そうじゃな。そこでモミ葉を使った加工商品をつくり、売り上げを伸ばす策を取る」


ジェニットは手元に置いた筆記用具でザラの言葉を書き留める。


生産量を8倍に増やす予定のモミ葉の売り方を、種付けが終わった今から考えていかなくてはいけないのだ。


先手先手、未来への広い視野が領主には求められる。


「では、どんな商品が売れ筋かわかるかの?」