困窮したハミルトン領を立て直すには一刻も猶予もない。もらえるものはもらって、利用できるものは利用して、意地でも商売を軌道に乗せて、若き女領主ジェニットは領民を守る。
ジェニットはグリーンの瞳に決意を灯す。領民の期待をその指輪に込めて、ジェニットはぎゅっと握り締めた。
「ザラ様!ハミルトン領に投資していただき、ありがとうございます。がんばります!」
「うむ、打てば響くそなたは心地よい。我と共にあれば、良い風が吹くぞ」
リベルタ族が使う「良い風が吹く」には、強運が舞うという意味がある。
ザラがのっそりと立ち上がろうとするので、ジェニットは素早く手を差し出す。ザラも気持ち良くその手を取って、笑い合った。



