離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



スカートの裾から現れた左足に輝く金色のブーツを、エドワードに見せつける。

真っ青な瞳に欲を灯したエドワードは、その金色の足に魅入ってしまう。


美しいその左足は、膝から先が義足だ。


「この失くした片足に誓って、そなたは我を裏切らんはずじゃな?」


エドワードはじっとザラの義足を舐めるように見つめた。義足と生足の継ぎ目についつい目を惹かれてしまう。


エドワードが愛してやまない欠けた左足であるが、ザラに義足の件を持ち出されると従うよりなかった。


「わかったよ。サインするから、足に挨拶してもいい?」

「またそれか。サインしたらな」


エドワードはザラを再び椅子に座らせてしぶしぶ、イヤイヤ、仕方なく、のろのろと離婚書類にサインをした。


「やっぱり離縁か。僕の思い通りになんてなってくれないよね、ザラは」

「そういうことじゃ」


長い付き合いだ。離縁になることも、エドワードにはわかっていた。

サインをした瞬間にさっとザラに書類を取られてしまう。


ザラはつり目がちな焦げ茶色の瞳で微笑した。


「離縁成立じゃ」