*******
真夜中の王城で密会が行われていた。
国王の私室の真ん中で、エドワードと王弟のルドルフが兄弟で向き合って立っている。
椅子がいくらでもあるというのに、立ちっぱなしだ。
黒髪をくるんと跳ねた王弟ルドルフは、兄と同じ青い目で、真剣に兄を見つめていた。
「ルドルフ、僕がザラを愛してるのは知ってるね?」
「幼少の頃より、深く存じてます」
エドワードが深い呼吸と共に、両こぶしを握り締めて精神統一を始める。
「今日は頼みがあって呼んだんだ」
固い空気に包まれるルドルフは唇を噛んで緊張していた。こんなに真剣な兄を見るのは5年ぶりだ。



