何度となくエドワードが語った言葉の体現が目の前にある。
『リベルタの強運に頼るんじゃなくて、僕は人間に投資すべきだと思うんだ。あ、でもザラのキスはもらうけどね』
ザラにどっぷりハマり過ぎなエドワードだが、彼は生まれながらに王の器だ。王族としての誇りと、国の未来への確固たる展望を幼い頃から持っている。
エドワードの自然とにじみ出る王たるところは、ザラも好ましく思っていた。
(側にいるのが重いと思って旅に出たのに、離れてまでエドを思い出すのじゃな)
ザラはそんな自分にふっと笑ってしまうが、エドワードの言葉に納得した。
(国とは人じゃな、エド。女領主ジェニットと領民が想い合う姿。これもまた、真実の愛じゃ)
貧乏ながらも愛に満ちた食堂で、ザラは決めた。
ザラは風の民。真実の愛を探す旅でどんな愛を愛でようが自由なのだ。
「ジェニット!」



