離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


ザラが一つ微笑すると、ムキムキ眼鏡のヨハンがすぐに食事を用意してくれた。老若男女の領民たちが入り乱れた騒がしい食堂で、ジェニットとザラは並んで食事をとった。


「ジェニット、この葉はなんじゃ?」


ザラはトーストの上に乗った葉っぱに興味津々だった。真っ赤な色の葉っぱが星の形をしているのだ。


「これはモミ葉と言ってハミルトン領でしか採れないハーブの一種です。クセが強いと言われますが、ハミルトン領の者ならば朝昼晩と三食食べますね」

「ほう、土地と食文化は繋がっておるのだな。爽やかな香りがパンとよく合うの」

「そうでしょう!モミ葉は健康にすごく良くてですね!」


ジェニットが地元の名産と効能について、嬉しそうに熱っぽく語り始める。