王妃お披露目式典を前にして、盛大に着飾ったザラをエドワードが左側に立ってエスコートする。
王城の周りに集まる国民たちのざわめきが、城内のザラにもしっかり聞こえていた。
国民たちの元へと足を進めるエドワードがからかうようにザラに声をかける。
「緊張する?」
「まさか、楽しみじゃ」
「だよね。僕もザラのこと見せびらかせるのすっごい楽しみ!」
緊張とは無縁の着飾ったザラの余裕の笑みが美しく、エドワードの胸が疼く。やっと手に入れたザラは進んで王妃になると言ってくれた。
公爵令嬢になると決めた時点で、ザラには王妃になる覚悟があったのだ。
式典に向かうドアを前に立ち止まったエドワードの手をザラがぎゅっと握った。エドワードが何と首を傾げると、ザラが綺麗に微笑する。
「王妃になることは、不自由極まりない」



