ザラの美麗な微笑みをもらったジェニットは鼻血が出そうなほど頭にカッと血が上った。人を魅了する見事な微笑であり、思わず首を垂れたくなる存在感だった。 「ご案内します!」 「頼むぞ」 ジェニットにはザラの背景に王城の幻覚が見えた。彼女はすごく王城が似合う人だ。 (これで貴族じゃないのが逆にすごい!ものすごい人に会ってしまった!) 荒れた畑から出て来た薄汚れた貴族のジェニットと、威風堂々の平民ザラはゆっくりと並んで歩いて行った。