今まで混乱していたエドワードだが、やっと通常の冷静さを取り戻した。即、即、膝を床についてザラの前に跪く。誰にも奪われないための先手が重要だ。
国王と平民の結婚となれば、それは現実問題不可能となる。
だが、公爵令嬢との結婚なら、アリアリのアリだ。
エドワードは決断行動が早かった。令嬢への求婚は早い者勝ちだ。
「気が早いの、エド」
「兄様、順序が……」
ルドルフが見合いの形式を守ろうとしたが、ザラが手を振って拒否した。もうここから二人でいいらしい。立会人として呼ばれたルドルフとジェニットであったが、見合い開始2分でお役御免だ。
正装で王族のマントを纏った国王エドワードが、美しく跪いてザラだけをまっすぐに見上げた。
「僕と結婚してください、ザラ」
「うむ、悪くない求婚じゃの」



