女性はザラの第一声にゴーンと衝撃を受けて、貴族だと思い込んだ。
ザラは立派な平民である。
ブロンド髪のポニーテールを揺らした若い女性はきちんとお辞儀をして、失礼のないように振舞う。ザラはそのお辞儀の仕方を見て、彼女が貴族であることを知った。
「そなたはもしや、ハミルトン嬢かの?」
「そ、そうです!どうしてわかったんですか?!」
ゆらゆらポニーテールが揺れる女性は、またグリーンの瞳をくるんと丸くした。愛らしく素直な反応にザラは好感を持った。彼女の泥のついた頬からは一生懸命働いていたことが伝わってくる。
「平民はそんなお辞儀の仕方を身につけておらんからの」
「ハッ!そんな貴族のお辞儀を知っているということはやはり、貴女様も貴族ですか?」
素早い切り返しに中々賢い女性であることをザラは察した。
「いや、我はただの平民じゃ」
(こ、こんな偉そうな平民いるの?!)



