飴を受け取った少年が驚いて首を傾げると、ヨハンが少年の頭をゴツい手で撫でて笑った。
「勝ったらあげるって言ったけど、負けたらあげないとは言ってないよ」
「あ」
「「「ええーー!!ヨハンずるーい!!」」」
勝ち抜けて誇っていた少年少女がヨハンを取り囲んでぶーぶー文句を言い始めた。
エドワードは思わず立ち上がる。口から飴が落ちそうになるくらい盲点だった。
ズルい抜け道を見つけるのは得意だったはずなのに、今まで必死過ぎて見逃していた。
ぱっと素早く立ち上がったエドワードが大きな声を出した。
「僕、用事思い出したから帰るね!みんな、遊んでくれてありがとう!感謝する!特にヨハン、今度また褒美とらすから!」
「何事ですか陛下?え、じゃんけんゲームで褒美?」
ヨハンの質問に答えず、エドワードはさっさと教室から出て行ってしまった。ヨハンが与えてくれた答えはエドワードが求め続けていたものだった。領地を与えたいくらいの手柄だ。
「えーエド帰っちゃった。もっと遊びたかったのに」
「陛下はこの国で一番忙しい人なんだよ?」
子どもの純粋さに、ヨハンは苦笑いだ。



