離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


息抜きついでに視察に来たエドワードは手を引っ張られて少年の後をついて行った。


「みんな見て見てー!エドだよー!」

「わあ!王子様みたいにかっこいい人ね!」

「ほんとだ!私と結婚しましょう、王子様!」

「エドは俺と遊びにきたんだぞ!」


救護院にいながらも元気な子どもたちの声にエドワードは久方ぶりに笑みがこぼれた。


エドワードが少年に案内されてきた部屋の壁には黒板が釣られていた。黒板のあるその部屋には机と椅子が設けられており、病院の中にある勉強部屋のようだった。エドワードは後ろからついてきたヨハンに目配せした。


「ここは?」

「救護院内の学校、みたいなものです。病気で学校に行けない子どももいるので、できる限りで勉強もできたらと思いまして。まだ試験的にですが」

「へぇ、ヨハンは画期的なことを思いつくね。素晴らしいよ」

「ありがとうございます。子どもたちも寝ているだけよりは楽しいようです」