離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


ちなみに偉そうなのは生まれつきの気質で、リベルタ族の姫育ちゆえである。そこにエドワードが拍車をかけて愛でて育てたために、すっかりどこの貴族令嬢よりも偉そうで自信に満ち溢れた平民ザラができあがった。


(さすがに今日は足が痛んできたの)


広大であるが、荒れた畑を見て回ったザラは長距離移動に義足が耐えかねていた。ザラの金色の義足はエドワードが作らせた超高級品であり、国に一つの長物だ。だが、どんなにいい品であってもザラの細足に義足は負担が大きい。


「あ!」


畑の側でザラが座り込んで休憩していると、乾いてやせ細った草の間からガサガサと若い女性が飛び出した。ザラと目が合って、グリーンの瞳が丸くなる。


「こんなところに人が?!すみません気がつかなくて!」

「ああ、良いぞ。好きにしろ」


意外な場所に訪問者を見つけて驚く女性に、ザラは余裕の微笑を魅せる。

勝手に入ってすみませんとかはない。我がここにいるぞの合図だけだ。

あまりに堂々としているザラに若い女性は、侵入者はどっちなのか一瞬わからなくなった。


(こ、この人……めちゃくちゃ偉そうかっこいい!)