離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


エドワードがふっと馬鹿にしたように笑ってから、手の平で回答を促す。ルドルフは兄の指示に応じずに首を振った。


「言えません」

「僕の命令だよ?」

「言えません」


エドワードが瞬きを増やして、眉を顰める。ルドルフがエドワードの命令に従わないことは二度とないはずだが。


「僕より権力強い人に命令されてるってことだよね。どうなってんのルドルフ、反抗期?」

「僕はいつも兄様の幸せを思っています。本当です。だから見合いに出るだけお願いします」


ルドルフの態度からルドルフなりの計略が見える。国王の見合いだ。外交的な諸問題があることも考えられる。深く深く頭を下げるルドルフに、エドワードは肩を竦めた。


「一生の一度お願いを使ったばかりのくせに、またお願いか……実はみんなそんなもんだよ。成長したね、ルドルフ」