今まで一回も使わなかった弟のお願いを使われて、エドワードはそれ以上何も言えず溜飲が下がる。振り上げた拳がダランと矛先を失くした。
騒ぎを聞きつけてゆっくりやってきたザラが肩を落とすエドワードの後ろに立った。
「もうやめい、エドワード。ルドルフをそそのかしたのは我じゃ」
「ザラが?なんでこんな……」
エドワードはルドルフの胸倉から手を離して、がくっと床に四つん這いになってしまった。エドワードは床に拳を握り締めた。
「これじゃもう平民になんてなれないじゃないか」
エドワードは国王として功を上げ過ぎた。
今更何を言おうがまあまあ謙遜されて!と言われるだけだ。



