ルドルフは兄エドワードに国王でいてほしい。彼こそ本物の王だと思っている。
だが、ルドルフは自分のことだけ考える狭量な男ではない。
ルドルフが本当に望むのは兄の幸せだ。
「それをやって……兄様は幸せになれますか?」
「無論じゃ」
ザラは即答するが、ルドルフはまだ疑ってしまう。
「ざまあ作戦が失脚した後に、もしザラ様がいなくなったりしたら……」
「このザラを見くびってもらっては困る。我を信じろ、ルドルフ」
ザラはのっそりと立ち上がり、ルドルフの隣に立って手を差し出した。
ルドルフは迷う。本当にこの手を取っていいのかと。
「我はそなたはもちろん、エドワードも幸せにすると誓おう」



