ザラの微笑にルドルフは考えを巡らせた。こちらとて長い付き合いだ。ザラが嘘をつくとも思えないが、意図の底が見えないところが兄と共通しているのだ。
「よいか、ルドルフ。全てじゃ。エドワードは国王のまま、さらには」
ルドルフの耳元でザラがそっと甘く囁く。
「ジェニットもお前の妻にしてやろう」
ガバッと身体を勢いよく持ち上げたルドルフが首から順々に上へと顔を赤くしていく。
「初心い反応じゃ。ジェニットが喜ぼうぞ?」
ジェニットの名前に赤くなったルドルフはさらに汗までかいてしまう。ジェニットにベタ惚れであることなど誰しもに筒抜けだ。悪魔の囁きにルドルフは耳を傾けてしまう。
「ぼ、僕は何を……?」



