離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─



誰もいない二人きりの部屋で、ルドルフは幼馴染のザラに心の扉をノックされる。

誰にも言えない心の叫びを実は聞いて欲しかった。破裂しかけていた叫びが、ザラの呼びかけで爆発した。


「めっちゃムリィイイ!!兄様より国王な人みたことないし、かっこいいし、国王でいて欲しいィイイ!ずっとずっと兄様の下で言いなりになって働きたいィイイ!」


頭を振り乱して取り乱すルドルフをザラは幼い頃からよく見ていた。まだとてもジェニットには見せられない。大きくなるうちに隠すのがうまくなっていたものの、兄様の言いなりになりたい病はやはり健在であった。


ザラはルドルフの本音を聞いて、テーブルに突っ伏した頭をそっと撫でてやった。幼い頃から本物の弟のようなものだ。


「我に協力すれば、全て丸く収めてやろうぞ?」

「全て?」