故郷を出立し、馬車を乗り継いだザラは国境を目指した。
まずは国から出るつもりだ。
(国内にいると、どうにもエドの視線から逃れられないような気がして落ち着かんからの)
今までのしがらみを捨てて、自由に生きたい。
ザラはその思いでいっぱいだった。
エドワードが嫌いなのではない。幼馴染のエドワードは聡明で優しい男だ。
だが、幼い頃からザラはエドワードしか知らない。
遊ぶのも勉強するのもダンスするのも相手は全部、エドワードだった。
誰とでも自由に遊べるはずなのに、気がつけばエドワードが隣にいるのだ。
(そんな人生はつまらないではないか)



