「ジェニット、転んでもただは起きぬのが国王の器じゃ。それに薬ができる順番を待っていては大臣はもう持たん。恩情でもある。大臣歴の長いあの男は使い道もあるからの」 「僕には思いつかないやり方です」 「普通の人間はできんでいい。エドは特別じゃ」 「そうですよね。やっぱり兄様は最高で至高です」 ジェニットもルドルフも仕事の手を止めない。ザラがふと顔を上げると、ルドルフの瞳には、兄への完敗と尊敬と憧れが燃えていた。