離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


ふり返ったエドワードは、ザラに向かってニタリと笑う。


「良い機会だから、ちょっと大臣のお見舞いに。お薬とお仕置きを持って……ふふ」


エドワードがルンルンと議会室を出て行った。ザラはエドワードの意図にピンときた。ルドルフとジェニットが首を傾げる。


「どういう意味でしょうか?」

「お見舞いと言う限りには、病床の大臣の元へ?」

「やらかした蛙腹大臣じゃな。なんとあやつは悪運でまだ生きておるらしいからの」


ザラは机に向かい、実家に助力を乞う手紙を書き始めた。ジェニットもルドルフも書き物を始めて、ザラの声に耳を傾ける。


三人とも血税で十人分以上の仕事をする人間たちである。ちなみにザラは血税を支払う身分だ。


「エドは死の淵にある蛙腹大臣に、特効薬をチラつかせて、今までの反省とこれから改心して莫大な資金提供を行うように交渉に行ったのじゃろう」

「え、本当ですか?」

「さすが兄様」

「蛙腹大臣は貴族狩りで狩り切れなかった汚い金をまだまだため込んでるからの」


死にそうなところに薬を持って立たれたならば、それは改心せざるを得ないだろう。ジェニットは血も涙もないやり方にゾッとした。


「エドワード国王様って、病人に容赦なさ過ぎでは……?」