離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─


早く起きろと追い立てたという意味か、それとも夜のベッドのあれこれか、どっちの意味で……とスケベを考えるルドルフの後ろから、ザラがコツコツ足音を鳴らして登場した。


「いつまでも寝てる国王があるか。さて!いつまでもボーッとしておる税金泥棒はどこかの?」


ザラが現れて一言言うと、ふと動きが止まっていた大臣、貴族諸侯たちがささっと機敏に動き出す。


皆の様子を見て、エドワードが病床の間に議会室でザラがすっかり居場所を確立していることを察した。エドワードがルドルフにそっと耳打ちする。


「ザラ、何やったの?」


ルドルフがエドワードが病床中に議会室で何が起こったか端的に述べた。


「特効薬の接種順で揉めていた時に……先に接種を求める貴族たちに血税で生きてるのだから命張ってから言えと足で壁ドンして、元気ならこれでも食ってろと口にモミ葉を直で突っ込んでました」


ザラが義足で足ドンする様子を思い浮べて、エドワードは非常に胸躍り心滾った。偉そうにするザラを誰より一番最前列で見ていたい男である。エドワードもぜひやって欲しい。


「ご活躍だね」

「誰もザラ様が平民だとは思ってないようで、なぜか皆、命令に従ってます。もはや誰も逆らえません」