自由を愛するリベルタ族の人々に見送られて、ザラは意気揚々と一人旅に出た。
「姫様に、良い風が吹きますように!」
「ああ、皆にも良い風が吹くように」
片足が不自由であろうと、真実の愛を探す旅に出る一族の女は盛大に見送るのがリベルタ式だ。
心配で過保護で行かせないなんてことは決してない。
旅をして
一文無しの夫を連れて故郷に帰ろうと、
道端で一人で野垂れ死にしようと、
隣の国で農民の嫁になろうと、
世界の端っこで肌の色の違う男と心中しようと、
それが自身の望んだ真実の愛ならば、全てが自由だ。
夫を連れて帰るも良し、一人で生きるも良し、どこかで夫と添い遂げるも良し。
リベルタの女は自由な風と共に生きる。
誰も故郷に帰らず、リベルタ族が滅んでも、それは風と共に生きたとして受け入れる。



