ザラのチョイスはエグかったが、額に滲む汗を拭いてくれる手の平は優しかった。
「あの日、リベルタの屋敷の奥。深い森にエドは入って行ったの。幼かったそなたは我が止めるのを全く聞かずにな」
「ザラの気を、惹きたかったんだ」
エドワードは何とか口を開き、細い声でザラに言い訳をする。ザラはふっと微笑をもらした。この話はお互いに何万回とした後だ。全て了承済みである。
「知っておる。エドを追って行った我は、害獣用の罠に足を喰われてしまった」
「……ごめんね」
「聞き飽きた謝罪じゃな」
朦朧としながらも謝るエドワードに、ザラはクスクス楽しそうに笑う。高熱のエドワードの古傷を抉って、笑ってるのが最高にいい女だなとエドワードはさらに熱が上がった。
エドワードはザラが偉そうに笑う度に、ザラに惹かれて止まない病なのだ。
「この足が欠けたのは、エドのせいじゃ。反論の余地もない」



